住宅用火災警報器の電池交換は確かに安いが本体交換を勧める理由

住宅用火災警報器に明示される検定マーク 消防防災NEWS

新築してからもうずいぶんと経つけど、自宅の火災警報器って取り換えたことがないや…

本体はキレイな状態だし、電池交換でいいのかな?

住宅用火災警報器の電池寿命の多くは5年か10年です。いつの間にか電池寿命を経過しており、機能していないなんてこともあります。そんな住宅用火災警報器ですが、更新は電池交換のみで良いのでしょうか? 結論から言えば確かに電池交換は非常に安価で済みます。しかし、消防関係者や防災関係者は口を揃えて本体ごとの交換を勧めます。

電池交換と本体交換それぞれのメリットやデメリット、さらには費用の違いについて解説します。

電池交換なら1個あたり約1,000円

住宅用火災警報器の電池寿命が来たタイミングの多くは設置から10年以上が経過しています。電池交換をすれば、さらに10年と長期間にわたり使用することができるのでしょうか?

基本的には、本体に異常が無ければ、電池を交換することで安価に再利用するこが可能です。Panasonic製であれば、Amazon等から購入することも可能です。

電池交換で本体をそのまま使用する場合、1,000円前後で更新することが可能であり、DIY可能です。

本体交換するならいくらぐらい?

電池交換なら1個あたり1,000円ぐらいというのが分かった所で本体交換との金額を比較したいと思います。

煙式の本体の金額の目安は1個あたり3,000円前後で購入することが可能です。

本体ごとの交換と電池交換では倍ほど金額が変わります。金銭的なメリットを優先したくなりますが、本体ごとの交換を強くオススメします。その理由は、不作動等の故障を心配するからです。

住宅用火災警報器が使用されるタイミングは「もしも火災が発生していまった時」です。

そんなタイミングでもし機器不良で不作動が起こったら… 住宅用火災警報器も1つの家電製品です。冷蔵庫や洗濯機、テレビでも一定期間で買い替えることを考えると10年を目安に本体交換することは不思議ではありません。万が一のために設置している設備であるため、万全の状態を維持することを強くお勧めします。

住宅用火災警報器の本体交換と付加価値で変わる価格について

住宅用火災警報器の感知器は検定品です。つまり、煙や熱を感知する能力については法令での一定水準の基準が定められており、性能が大きく異なることはありません。

では10,000円を超えるものと3,000円の一般的な金額のものとで違いはどこにあるのでしょうか?

答えは感知器性能以外の「付加価値」です。

住宅用火災警報器の付加価値 ➀連動型住宅用火災警報器

1つの親機に対して複数の子機を登録することで、1つの感知器の反応を連動している感知器全てに移報することが可能なものです。ホーチキ製の上の商品であれば親機、子機の区別もありません。連動できる感知器の数はメーカーや商品により異なりますが最大グループ数は15か16です。

しかし、一般住宅であれば階段と寝室にしか設置しないため連動数上限になることは少ないと思いますよ。

金額の違いは非連動のものと比べると倍以上します。1個あたり7,000円前後のものが多い印象です。

最大グループ数の違い

住宅用火災警報器の付加価値 ②カラーバリエーション

パナソニック けむり当番 住宅用火災警報器 SHK38455Y Panasonic

天井に設置する感知器が部屋の雰囲気とマッチしない! そんな不満を解消するために和室色のものも存在します。色違いなだけで、機能面は変わりませんが白色のものよりも2割ほど高額と思って下さい。

住宅用火災警報器の付加価値 ③一酸化炭素の検知

SC-285E 新コスモス電機 火災・CO(一酸化炭素)両対応 住宅用火災(煙式)・CO警報器

火災に加え不完全燃焼による一酸化炭素も検知することが可能なものです。金額面では非連動の煙式のものと比べると10倍近くします(汗)

結論! 安全面優先なら連動型、コスト優先なら単独型で本体交換を!

不可価値の中で私が最も安全性が高まると考えるのは間違いなく「連動型」です。

住宅火災の中でも死亡事故に直結するのが夜間の逃げ遅れです。寝ている時にいかに早く気付けるかが重要になります。連動型であれば、どこかの感知器が作動すればペアリングしている全ての感知器が警報音を発するため、火災出火室以外で寝ていても気づくまでの時間が非常に速いです。

しかし、問題はコスト面です。一般的な100㎡前後の2階建て普通住宅(寝室は2階を想定)であれば階段頂部と各寝室は必ず設置が必要となるため、複数台の設置が必要です。寝室数を3と考えた時、階段と寝室で合計4つの感知器が必用になります。単純に連動型を1台7,000円と考えると4台で28,000円となり、非連動型の12,000円(1個約3,000円で計算)より16,000円も高額になります。

命を守る設備が10年で30,000円以下と考えれば安いかもしれませんが、火災が起こらなければ無駄とも考えられますね(汗)

もちろん火災が起こらないことを願いながら住宅用火災警報器を設置しますので、無駄になってくれることが1番望ましいです。電池交換より本体交換を、単独型よりも連動型を! コストと安全性を知り納得いく選択をしましょう!

そうそう、NSマーク品は古い規格のものであるため、検定品を選択して下さいね!

「令和元年に本体交換をして、次の交換は令和11年!」覚えやすくていいと思いませんか?

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